2013年9月25日水曜日

俺の教室にハルヒはいない




著者  新井輝

ROOM No1301で存在感を見せつけた、 新井輝、待望の新作である。主人公のユウはアニメにも声優にも特に興味のない高校生である。それがひょんなことから幼なじみが声優を目指して頑張っていることを知る。それをきっかけにアニメ業界の人と知り合い関係を深めていく、、、。という感じのストーリーだろうか。
 主人公の性格はROOM NO1301の健一に似ている。前半にくる業界の人間との交流はまだ面白かったのだけど、後半のヒロインとの怒濤のフラグ立てには違和感を感じてしまった。
 ROOM NO1301の場合、メインキャラはみなトラウマを抱えていた。それぞれ素晴らしい才能を持っているもののそのトラウマとの克服、、、というのは正しくないな。トラウマというよりもそれぞれが一般社会とはずれた価値観を持っており、そのために社会の中で自分の居場所をなくしてしまっている人たちといえばいいのか。の向き合い方が分からず、周りの人との間にも壁を作ってしまっている。周囲との人間関係もうまくいかない。
   当然、彼らはある意味、変人であった。そんな彼らの中において、自己主張があるのかないのか、とらえどころのキャラクターでありながら、どことなく存在感はあり、ヒロインとはフラグを立てまくる健一は物語の中では浮いた存在ではなかった。
 また、物語の舞台である存在しないはずのアパートの13階というファンタジーな仕掛けにより、作品の中で発生する非現実的な事柄の数々もそういうお約束だと思ってすんなり受け入れることができた。
 Hすることが重要な意味を持つことも背徳的な読者を引きつける要素であり、物語上いいアクセントになっていたようにも思う。
 ハルヒはいないの場合、主人公はトラウマを抱えていそうにないし、ファンタジーな要素もない。この現実的な要素のおおい作品で、何気に回りはシビアな現実主義者ばかりの中で、はとらえどころのない主人公のユウは浮いてしまっている。僕にはそう思えた。
 俺の教室にハルヒはいないという物語はまだまだ序章、始まったばかり、今後どういう風に展開していくのかは分からないけれども、色々と気になった部分の多い作品であり、そういった部分をまとめてみた。



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